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メリット

FP資格取得の勉強を始める前に、まずFP資格を取得したら
どんなメリットがあるか考えてみませんか?

メリットがはっきりすれば、FP試験のための勉強にも
きっと力が入りますよ。

この記事ではFPの各級についてその資格のメリットについて
細かく解説していきます。

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FP資格取得のメリットは?

FP3級のメリット

FP資格の中で、一番試験がやさしいと言われているFP3級ですが
どんなメリットがあるのでしょう。

[メリット1]  2級FP検定の受検資格が得られる

2級FP検定の受検資格のひとつに、3級FP検定合格があります。

FP3級合格を経ない方法もありますが、特に実務経験を持たず
独学でFP2級まで取得したい方は、

3級FP検定合格 → 2級FP検定合格 → FP2級取得 という方法が

教材費のみしかかからないので経済的です。

FP3級から勉強して、合格後FP2級の勉強を進めていきましょう。

[メリット2]  お金に関する基礎知識が得られ、実生活に役立つ

FP検定は3級といえども、以下の6つの分野から出題され、各分野を
まんべんなく学習することになります。

1) ライフプランニングと資金計画
2) リスク管理
3) 金融資産運用
4) タックスプランニング
5) 不動産
6) 相続・事業継承

FP3級は6分野とも基礎レベルですが、それでも全く知識のない方に
比べて、お金に関する知識、スキルを深めることができ、
実生活にある程度役立ちます。

しかし、より実践的な知識を得たいならFP2級まで取得した方が
よいでしょう。

具体的にどんな点が役立つかは、FP2級のメリットで解説します。

[その他]  仕事に活かすには不十分

FP3級はFPとして入門・基礎レベルですので、お客様の相談に乗ったり
アドバイスをするのには、知識・スキルが不十分です。

名刺に「3級FP技能士」と表記はできます。

自己啓発や趣味の範疇で表記するならかまいませんが、
仕事に関係する名刺にはあえて表記をしない方がよいかもしれません。

F2級のメリット

FP2級を取得すると、どんなメリットがあるのでしょうか。

[メリット1]  お金に関するより深い知識が得られ、実生活にかなり役立つ

2級FP検定の勉強をすると、FP3級レベルよりさらに深いお金に関する
専門知識を得られます。

ご自身の日常生活に知識を活かせるだけでなく、家族や知人に、
ある程度のアドバイスもできるようになります。

具体的に、何が役立つかを、検定試験に出題される6分野でみてみましょう。

1) ライフプランニングと資金計画

ご自身のライフプランを立てたり、ライフイベントに必要な
資金の計画などを立てられるようになります。

住宅ローン等についても詳しくなります。

家計の見直し・改善に大いに役立ちます。

2) リスク管理

保険の見直しなどに役立ちます。

3) 金融資産運用

投資商品の仕組みなどの知識を得られ、ご自身の資金運用に
応用できます。

4) タックスプランニング

税金の知識を得られ、確定申告や節税等に役立ちます。

5) 不動産

不動産について一般的な知識を得られます。

6) 相続・事業継承

相続の知識が得られ、相続対策に応用できます。

[メリット2]  仕事・就職に資格を活かせる

1) 企業系FPとして

銀行、証券会社、保険会社等の金融業界や、不動産業界では
FP2級取得が推奨されており、中には昇進・昇格の条件と
されている会社もあります。

金融業界や、不動産業界では、名刺に2級FP技能士(あるいはそれ以上)
と表記することは当たり前になっています。

こういった業界に勤務する方、今後これらの業界をめざす方は、
FP2級までは、がんばって勉強して、合格しましょう。

2) 独立系FPとして

独立して開業をめざすFPとなるのには、FP2級取得は当然で
できれば、AFP、CFP、FP1級を取得したいところです。

FPの上級資格をめざす方ならFP2級取得はメリットというより
上級資格取得のための通過点と言えるでしょう。

3) 一般企業内FPとして

金融業界や、不動産業界ではない一般企業・団体においても、
従業員の福利厚生などの仕事に、FPの知識を活かして活躍して
いる方もいます。

FP1級のメリット

FP1級のメリットを考えてみましょう。

[メリット1]  仕事上のステータスになる。

FP1級は国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士の
最高位の資格です。

1級FP検定には、2級や3級より少し厳しい受検資格があり、
誰でも気軽に受検することはできません。

また、FP1級合格のためには通常かなりの学習時間を要します。
それだけ勉強してもFP1級の合格率は低く、難易度の高い試験に
なっています。

FP1級はそれだけハードルの高い試験に合格した証として
FP関連の仕事をする上で一定のステータスになります。

もちろん、名刺に「1級FP技能士」と堂々と表記ができます。

金融機関や不動産業界の勤務者でもFP1級まで取得する方は
少ないです。そのため、会社によっては、社内で有利な扱いを
受けられるかもしれません。

独立系FPならもちろんFP1級の取得が望ましいです。

執筆やセミナー講師の依頼なども、FP2級よりはFP1級の肩書
があった方が受けやすくなるでしょう。

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AFPのメリット

AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャルプランナー)に
認定されるとどんなメリットがあるでしょうか?

AFP認定のためには、FP2級の合格が要件とされているので
FP2級のメリットにプラスしたメリットをあげてみますね。

[メリット1] 信頼性が高くなり、仕事上有利

FP2級取得で留まることなく、AFPに認定されると、
FP2級よりも信頼性が高くなると言われています。

そのため、金融機関等の社内FPとして高い評価を得られます。

また、独立系FPとして、AFPの資格で仕事をしている方も
多いです。

AFPが信頼性が高いのは、次の理由からです。

● AFP認定者は国家検定の「2級FP技能検定」に合格しており
2級FP技能士でもある。

● AFP認定のためには、「AFP認定研修」修了が要件であり
FP2級以上の総合的な専門教育を受けている。

[メリット2] 常に最新の知識を学べる

AFPには2年毎の資格更新制度があり、資格更新のためには
継続教育単位の取得が必要です。

AFP資格の維持のために、必然的に学習を続けることになります。

● 日本FP協会の会員として、各種研修会、継続教育テスト、
スタディグループによる勉強会、FPフェア等のさまざまな
教育・学習の機会があります。

● 日本FP協会の会報「FPジャーナル」や会員ホームページ
にても、FPに関する最新情報を入手できます。

[メリット3] 人脈がつくれる

FP2級に合格しても、特定の団体に登録する義務はないため、
FP関係の仲間を作るためには、自ら積極的に動く必要があります。

AFPは日本FP協会の会員として、全国にある支部に所属し、
セミナーや会員同士の交流等が可能です。

また、スタディ・グループへの参加ができ、勉強会に参加
することにより、人脈をつくる機会が得られます。

[メリット4] CFP資格審査試験の受験資格を得られる

CFP認定者までめざす方は、CFP資格審査試験6課目の合格が
必要ですが、この試験の受検資格はAFP認定者となっています。

AFP認定者になれば、CFP資格審査試験を受験できます。

CFPのメリット

CFP(サーティファイド・ファイナンシャルプランナー)
認定者になるには、まずAFP認定者になる必要があります。

そのため、CFP認定者は、上記のAFPのメリット1~3も
もっています。

それでは、AFP認定者にはない、CFP認定者としてのメリットを
考えてみましょう。

[メリット1]  世界が認めた資格として信頼性がある。

FP1級~FP3級は国家資格であり、AFPは民間資格(国内)です。

CFP資格は民間資格ですが、世界24カ国で導入されている、
世界が認める国際的な資格となっています。

FPの仕事をする上では、社内FPでも独立系FPでも
めざした方がよい資格です。

金融機関などでは会社によって、FP1級を優遇するところと、
CFPを優遇するところがあるようです。

FP1級とCFP、どちらの方がメリットがあるか?

FP1級とCFP認定、どちらの方がメリットがあるかですが、
一概には言えないと思います。

CFPもFP1級も試験合格が難関な、FPの最上級資格です。

ご自身で常にFP関係の自己研鑽を続けていれば、
実力はほぼ同等と言えるでしょう。

FP資格を元にバリバリFP業務を行う方

FPの仕事に従事される方は、できれば両方取得するとよいでしょう。

「CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士」と
名刺に表記すれば、それなりのステータスがあります。

CFPは一般的には知名度があまりありませんが、国際的な資格です。
FP1級も知名度はあまりないものの 「1級」という名称から
最上級と認められやすいです。

FP1級の資格だけでも、FPの仕事はできますが、

日本FP協会会員となって、継続教育や最新情報の入手、人脈つくり、
仕事の機会を得るなどのメリットを活かしたい方は、CFP認定
をめざした方がよいでしょう。

CFPの資格維持には一定の費用がかかりますが、仕事にCFPの資格を
使う方にとっては必要経費となります。

FP1級の資格だけFP業務を行いたい方

CFP資格の維持には、日本FP協会の会費、継続教育の費用
などの費用が毎年必要になります。

FP1級は国家資格であり、試験に合格すれば一生涯有効な
資格です。

きんざいが主催する任意加入の「ファイナンシャル・プランニング
技能士センター」 に登録して、実務情報や、継続的な学習機会等
の提供を受けることもできます。

会費はFP協会より安いです。もちろん登録は任意です。
登録しなくてもFP資格は生涯有効です。

FPの仕事はするが、FP協会入会のメリットをほとんど
感じられない、費用対効果が認められないという方は、
FP1級の資格だけで仕事をするのも十分可能です。

FP業務をほとんど行わない方(自己啓発のために資格を取得した方等)

せっかくCFPの資格を取得したのだから、資格失効するのは惜しいと、
2年毎の更新を続ける方も多いですが、FPの仕事に従事しない方
にとっては、CFP資格の必要性・メリットはほとんどありません。

実際に、費用がかかるのを嫌い、CFP資格更新をせずにAFPに降格
される方や、FP協会を脱退してAFPもやめる方もいます。

FP1級は国家資格であり、試験に合格すれば一生涯有効な資格です。

FP1級の資格だけでも十分と考える方も多いです。

まとめ

CFP認定をめざすか、FP1級をめざすか、あるいは両方取得
するかは、ご自身の仕事(FP関係の仕事の有無、ステータス
の必要性)や、必要な費用が資格に見合うかどうかを見極めて
決めるとよいでしょう。